2022.7.7
中国春秋時代に生きたとされる老子の思想の中で、最も広く知られているのは『老子』第33章にあるこの一節です。
何事においても足るを知って満足することのできる者が、本当の意味で豊かな人間であると老子は説いています。
足るを知ることが今ほど難しく、また必要とされている時代もないでしょう。
「モノ」と「情報」があふれる現代社会の中で、私たちは絶えず欲望をかきたてられ、過剰に求めるよう促されています。
また、子供のころから他人と自分を比べて競うことを強いられ続けてもいます。
そのような社会で生きていれば、当然、心も体も疲弊します。
そろそろ「快楽の踏み車」から降り、足るを知ることを学ばなければ、取り返しのつかない人生を送ることにもなりかねません。