2023.12.1
そんなに情報集めてどうするの
そんなに急いで何をするの
頭はからっぽのまま
すぐに古びるがらくたは
我が山門に入(い)るを許さず
(山門だって 木戸しかないのに)
はたから見れば嘲笑の時代おくれ
けれど進んで選びとった時代おくれ
もっともっと遅れたい
(「時代おくれ」より一部抜粋)
茨木 のり子 (1926-2006)
「わたしが一番きれいだったとき」「自分の感受性くらい」などで知られる、戦後を代表する詩人の1人。
73歳の時に発表した「倚りかからず」は詩集としては異例の累計24万部。